日頃ケアのために「伊藤超短波」のコンディショニング機器を購入しようとしたものの、どれも同じように見えて「何を買えばいいか分からない」という方も多いことでしょう。そこで今回は「AT-mini Personal(ATミニパーソナル)」と「RUCOE RUN(ルコエラン)」の違いについて、詳しく解説します。
1916年創業の伊藤超短波株式会社(以下、「伊藤超短波」)は、物理療法機器メーカーとして100年以上の歴史を誇り、医療・福祉・スポーツなど、幅広い分野で活躍する物理療法機器開発のパイオニアです。そんな伊藤超短波が、家庭用製品としてアスリート向けに販売している商品に、「AT-mini Personal」と「RUCOE RUN」があります。どちらも粘着パッドを使ってケアしたい部分にアプローチするものですが、その特徴や目的・効果は、まったく異なります。
まず、AT-mini Personalでは、マイクロカレントと呼ばれる微弱電流、RUCOE RUNでは、低周波電流を使用しています。またAT-mini Personalは、コンディショニングをサポートするアイテム、RUCOE RUNは、ランナーのパフォーマンス向上に特化したアイテムです。
ここからはAT-mini Personalの概要、機能、使用方法について解説します。
AT-mini Personalは、マイクロカレント(微弱電流)を使用したコンディショニングアイテムです。マイクロカレントは、低周波で用いられる電流に比べ1000分の1レベルしかないため、ほぼ刺激を感じません。低周波に用いられる電流単位は、mA(ミリアンペア)ですが、マイクロカレントの電流は、mA(ミリアンペア)の1000分の1(μA:マイクロアンペア)レベルです。AT-mini Personalは、日ごろのコンディショニングケアやトレーニング後のトリートメントに効果的です。
AT-mini Personalは、いつでもマイクロカレントが使える本格的なコンディショニング機器として、多くのアスリートに愛用されています。
なおAT-mini Personalには、「AT-mini Personal I(1部位用)」と、「AT-mini Personal II(2部位用)」の2種類があります。
また、最大12時間まで連続してケアを行えるほか、軽量かつ小型サイズで、出張や外出の際でも簡単に持ち運べます。
AT-mini Personalは、「-10から0」に戻すようなイメージでコンディショニングができます。
AT-mini Personalの使い方は、とても簡単です。電極コードに接続した粘着パッドを、ケアしたい部位に貼り付けてください。
AT-mini Personalには「HEALモード(タイマー1時間)」「CAREモード(タイマー12時間)」「COMBモード(タイマー12時間)」3つのモードがあり、それぞれに用途が異なります。
まず「HEALモード」は、トレーニング後のトリートメントを目的としたモードです。
「CAREモード」は、日頃のコンディショニングケアにおすすめのモードです。
そして「COMBモード」は、2つのモードを組み合わせたものです。自分の身体の状態に迷ったとき、「COMBモード」を使用するのがおすすめです。なお、出力は3段階で、HIGH・MID・LOWのなかから好きな強さを選べます。
AT-mini Personalは、手のひらサイズで軽量なため、ジムや外出先など、どこにでも持ち運べ運動後や身体に違和感があるときに、すぐにケアを開始できます。スポーツ愛好家はもちろん、日頃のコンディショニングを整えたい人にもぜひ使ってほしいアイテムです。また、マイクロカレントは、ほとんど身体に刺激を感じないため、これまで電気刺激が苦手だったという方でも安心してお使いいただけます。
次にRUCOE RUNの概要、機能、使用方法について解説します。
RUCOE RUNは、「伊藤超短波」がこれまでに積み重ねてきたノウハウを基に開発し、2020年秋に発売した、まったく新しい筋電気刺激機器です。従来の製品は、リカバリーケアに焦点を当てたものがほとんどでした。RUCOE RUNは、自分が持つ本来の力を目覚めさせる、アウェイクニングギア(※)です。
運動後のクールダウンに使用するだけでなく、運動前に使うことで低周波電流が筋収縮をサポートし、筋肉が持つ本来の力を引き出せる状態にスタンバイさせます。これにより、パフォーマンスの向上やアクシデント回避が期待できるのです。また片手で簡単に使える小型サイズで、約5時間の連続使用が可能なため、持ち運びにも便利です。
RUCOE RUNは、「0から10」に引き上げるイメージで、コンディショニングができます。
(※)身体を目覚めさせ自己最高出力を引き出すためのギア
RUCOE RUNの使い方は、粘着パッドと電極コードを接続し、それらを本体の差し込み口に差し、粘着パッドをケアしたい部位に貼り付けます。そして、電源を入れて、好きなモードと強さを選ぶだけで簡単に使用できます。RUCOE RUNのタイマーは、10分間設定で、1つのモードが終了すると自動的に電気が止まります。
モードは、眠っている筋肉を優しく伸ばす「WAKE(ウェイクアップモード)」と、筋収縮でパフォーマンスを向上させる「ACT(アクティベートモード)」、トレーニング後のトリートメントをサポートする「COOL(クールダウンモード)」の3つがあります。「ウェイクアップモード」は、弱めの出力でウォーミングアップ前に5〜10分間程度、「アクティベートモード」は、やや強めの出力でパフォーマンス直前に5〜10分間程度、「クールダウンモード」は、弱めの出力で10分間程度を目安に利用するといいでしょう。
RUCOE RUNは、陸上選手や一般のランナーや走るトレーニングをする人に特化したアイテムです。「ランニングのスピードを上げたい」「マラソンのタイムを短縮したい」「フルマラソンに挑戦したい」など、もっと上のレベルを目指したいと思っている方におすすめです。練習前やレース前に数分間使うことで、自己最高出力の発揮をサポートします。
AT-mini Personalは身体のケアを得意とし、RUCOE RUNは筋収縮をサポートし、パフォーマンスを発揮することを得意としています。筋肉や関節のケアにはAT-mini Personal、タイム短縮などのパフォーマンスの向上にはRUCOE RUNというように、使い分けると良いでしょう。
また、運動前にRUCOE RUN、運動後にAT-mini Personalといった具合に併用することも可能です。アスリートライフを充実させるために有効活用しましょう。
同じように見える機器でも、その特徴や効果は、それぞれ異なります。AT-mini PersonalとRUCOE RUN、自分に合った機器はどちらなのか、使用目的に合わせて選んでみましょう。